テクノロジストとは何か
技術者がグローバル化する社会で活躍するためには、資格が国際的に通用する必要があり、その前提としてエンジニアリング教育の教育内容の国際的同一性を実現しようとしていて、国際協定で、技術者をEngineerとTechnologistとTechnicianの3つに分類しています。
Washington Accord、Sydney Accord などの国際協定をつくる作業の中で、それぞれが定義され、意味が明確になってきたのだといいます。
Technologist は Engineer と Technician の中間の存在だというのですが、受けた教育レベルの差という表面的な区別はさておき、両者の中間とはどういう意味かと思い、ちょっと調べてみたところ面白いことが判りました。
「テクノロジストとは」でgoogle検索すると、
「きわめて多くの知識労働者が知識労働と肉体労働の両方を行う。そのような人たちをテクノロジストと呼ぶ。テクノロジストこそ、先進国にとって唯一の競争力要因である」というドラッカーの言葉が現れます。
知識の裏付けのある技能者=テクノロジストこそ技術者のあるべき姿だというやや過大評価かもしれない認識も検索でみつかります。
ところが英語でTechnologistを検索してもP.F.Drukerとのつながりは全く出て来ません。TehnologistとDruckerで検索してもTechnologyやManagementとDruckerは結びつけて述べられていますが、Technologistは出てきません。
Technologistはもともと、科学技術者という程度の曖昧で幅広い意味をもっていたようです。
an expert in a particular field of technology
a person who uses scientific knowledge to solve practical problems
A specialist in technology
An associate of a scientist or an engineer who specializes in a particular technology, or who uses technology in a particular field
日本はドラッカーに対する思い込みが強すぎるのだろうかと考えてしまいます。
「なぜ世界中が、ハローキティを愛するのか?」の書評で ハローキティに対する日米の価値観の落差の話が日経新聞に載っていましたが、テクノロジストについても落差を感じました。