洗面台の排水栓修理

洗面台の上面写真洗面台の排水栓を開け閉めするための引棒が硬くなって強く引っ張ったところ、引棒とワイヤーとの接続が外れてしまいました。閉じた状態になった排水栓を何とか引き出し、とりあえず栓の下にプラスチックの介在物を挟み、排水が流れる状態にしました。
部品交換が必要と見て、近くの水道修理屋に修理を頼みました。2人の若い修理担当が来て、引棒やワイヤー部分を取り外しましたが、そのままつなぎ直すことはできず、やはり部品交換が必要でした。破損したワイヤー接続部
標準部品があって水道屋が見れば分かると思っていましたが、違いました。交換する部品のメーカ名や型番が不明です。我が家の洗面台はタカラ・スタンダードの特注品とのことでした。タカラ・スタンダードの洗面台の説明書を見ても品番が書いてありません。
水道屋の修理担当から、タカラ・スタンダードに問い合わせてくれたのですが、数日後、意外にも部品の品番が不明で修理できないとの結論になりました。

使えそうな部品をネットで探し、試してみるしかないが、標準化されておらず、推定が外れたら無駄になる、との頼りない話なので、修理を中止しました。3000円ほどはかかると見ていた修理の出張費用は請求されませんでした。良心的ですが技術力不足という印象です。

特注品といっても特注はデザインの一部だけで、排水管回りの部品は標準化されているはずです。修理担当者は、いつ頃どこに建てた家に使われた特注の洗面台に使われた排水栓部品というアプローチで問い合わせた様ですが、排水栓のタイプや寸法、洗面台の写真といった実物の外観情報をベースに問い合わせたら、違った結果になったのではないかと今では思っています。

自分で何とか修理したくなり、ネットでいろいろ情報収集しました。
排水栓回りの部品を作っているのはSANEIとカクダイとKVKの3社のようです。
①樹脂製で、②横にワイヤーがでているタイプ、③オーバーフロー有り、④排水口の径サイズが合う、⑤ワイヤー長が合う、を着目点にして探しました。
最初の候補はカクダイの494-012-32でしたが、ケーブル長590mmが長すぎることと、排水口の径Φ54mmが小さい点から、適合しないように思いました。
H7722-38部品セット
SANEIの7722-38 洗面排水栓付Sトラップ|洗面所用|
●オーバーフロー用●ポップアップ●トラップ接続部分がワンタッチ仕様で接続後の配管振りが可能●フタの着脱が可能でヘアキャッチャーの掃除が容易に行える●排水栓外径:64●アジャスト付●ケーブル長390mm
これがマッチすると思い、発注しました。

結果的に的中で、最小限の部品(引棒とワイヤー,その先の排水管に横から挿入して排水栓の下端を押し上げたり、下に垂れて排水栓を押し上げるのをやめる「くの字型の樹脂製棒」まで)を替えるだけで済みました。
管の横穴に挿入する部分の寸法がぴたり合ったのですが、例えそこに互換性がなくても、T字分岐管(チーズ)ごと一緒に交換する手があると思います。
使わなかった部品
排水栓部分は、「オーバーフロー有り」を選んだのですが、ここは互換性がありませんでした。「オーバーフロー有り」は、あふれた水を排水管に戻す流路が洗面ボール内に設けてあるタイプ用で、排水管の最上部横にオーバーフロー水を合流させる穴があります。ところが、我が家の洗面ボールは、オーバーフローした水を戻すのにジャバラホースを使うタイプなので、排水栓下に横穴がある排水管は交換部品として使えません。

洗面台裏
(オーバーフローを排水管に戻すジャバラホースはホーロー製オーバーフロー付き洗面器用と分類されているようです。)
この点は想定外でしたが、すべてが我が家の洗面台に適合する部品セットは無く、狙いはまずまず当たったと言えるでしょう。
6000円ほど掛かってしまいましたが、結果には満足しています。