少子化対策

ライフネット生命会長の出口治明氏の著書「人生を面白くする本物の教養」を半年程前に読んだ。ベストセラーになっており、ちょっと反論したくなるところもあるが、良い本である。
特に「少子化に歯止めをかけることが日本の最優先課題」と「フランスはなぜ出生率回復に成功したのか」には感心した。

少子化対策のベースはシラク三原則だという。
第一原則:赤ちゃんを産んでも経済的に困らないような措置を採る
⇒子どもが増えるたびに大変手厚い給付が実施される
第二原則:子どもをつくった働く女性が困らない環境を整える
⇒地方自治体の責任で保育所を完備し、待機児童をゼロにする
第三原則:子育てで最長三年間休職しても、職場にずっと勤務していたものとみなし、元の役職に戻れることを保障する

日本でもこのような本気の政策を実行に移して欲しい。
「幼稚園落ちた日本死ね」の議論がTVで取り上げられているが少子化対策を根本から見直す具体的な案が語られないのが不思議である。
少子化対策の成功例としてフランスが語られているのに、その内容を具体的に議論し、同様なことを日本でも実施したらどうなるかということが真剣に検討されていない。金が掛かるからできないと簡単に結論を出すのは誤りだと思う。金をかける比重を変えなければならない。