「日経サイエンス」201503の記事「STAPの全貌」

STAP細胞事件については「捏造の科学者」を読めば十分と思っていたのだが、日経サイエンスの記事も気になり買ってしまった。ほとんど同じ内容と思っていたが、違った。
日経サイエンスの2つの記事はよく整理されていて理解しやすい。STAP細胞の正体が何かを究明するのに一番貢献したのは、論文の共著者であり捏造を追求される側の若山氏の真相追究行動と理化学研究所の第3者である遠藤研究員の自主的な遺伝子解析だったという視点のストーリにまとめている。
「捏造の科学者」にも遠藤氏の解析の話は書かれているが、余り印象に残っていなかった。視点の異なる新たな情報が得られ、日経サイエンスを買ったのは無駄ではなかった。理研の思惑は別として、STAP細胞が何であったかについては毎日新聞記者の本と日経サイエンスの記事の両方を読んで全貌が見えた気がする。